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The Coin

ハースストーン

リソースの価値は 前半戦

2016/02/12

こんにちは、自宅の書斎から杉本です。
趣味は釣りです、マーロック大好きです。

今回の記事は、前々からやりたかった研究・分析の記事です。
めちゃ苦労して計算、分析したものでして、興味深いものにはなっていると思います。
でも、未知の領域すぎて、役に立つかどうかまだ見えていません。

◆最初に!
これは「研究」の記事でして、実力を上昇させるためのものではありません。
そして、私が立てた「仮説」は、ある程度の整合性がありますが、あくまで仮説です。

それでも、この研究成果を読むことで、カードに対して、数字という客観的な基準をもつことができます。
それはあくまで参考ていどのものですが、それでも、あなたのカードピックを改善してくれる可能性があるものです。
証明してやる!
証明してやるぞぉ〜!

◆仮説。
ハースストーンに現在(2016年2月)使われている中立ミニオンを分析してみて、私はある仮説を打ち立てました。
それは、以下のようなものです。

・ハースストーンに用いられる要素の多くは、ひとつの数字であらわすことができる。

◆それはなにか。
分かりやすいように、その数字に、ここで名前をつけることにします。
これをVP(価値ポイント/バリューポイント)と呼ぶことにしましょう。

価値ポイントとはなにかというと、実生活におけるお金のようなものです。
お金はモノの価値をあらわす、ひとつの尺度として役立ちます。
それと同じだと受け止めてください。

◆具体的にいきましょう。
詳しい分析課程は後まわしにして、私が研究した成果から入りましょう。
それぞれのポイントは、以下のように評価されます。

マナ1点=2VP
カード1枚=2VP
ミニオンの攻撃力1点=1VP
ミニオンのライフ1点=1VP
ヒーローのライフ2点=1VP
雄叫び=断末魔+1VP

読者を置いてきぼりにしているのは分かっています。
だまされたと思って、ちょっとつき合ってください。

◆前提。
これから私は、話を「中立ミニオン」に限定して進めます。
それぞれのヒーロー固有のミニオンは優遇されていることが多いため、別個に分けて話を進めるほうが、分かりやすいと考えたからです。
まずは、中立ミニオンの話をしていると考えてください。

◆前提2。
ハースストーンは素晴らしいゲームで、5マナ以下のミニオンと、6マナ以降のミニオンでは、ゲーム性がガラリと変わります。
それは、6マナ以上のカードは基本的に、1ラウンドに1枚しか出せないからだと、私は思っています。
今回の話は、5マナ以下のミニオンを中心にしていると考えてください。
さて、本題です。

◆カード1枚でできること。
ミニオンのカードが手もとに1枚だけあって、マナはなにもないとします。
あなたがそのカードを出せるとしたら(つまり、そのカードが0マナだとしたら)、そのステータスはいくつでしょう?

答えは、1/1または0/2です。
《ウィスプ/Wisp》など0マナコスト帯には3種類の中立ミニオンがありますが、そのステータス値の合計はどれも2です。

これはどういうことかというと、カード1枚の「素の価値」は、能力値2点分であるということです。
ここから、以下の仮説Aが導かれます。

カード1枚=能力値2点分

◆バニラ比較。
次に、バニラ(特殊能力がいっさいない)ミニオンを、マナコスト帯ごとに比較します。
厳密な意味でのバニラが存在しないマナコスト帯もありますが、そこは代わりのミニオンで補って並べると、以下のようになります。

0マナ……《ウィスプ/Wisp》(1/1)
1マナ……《マーロックの襲撃兵/Murloc Raider》(2/1+分類)
2マナ……《リバー・クロコリスク/River Crocolisk》(2/3+分類)
《ブラッドフェン・ラプター/Bloodfen Raptor》(3/2+分類)
3マナ……《シャタード・サンの聖職者/Shattered Sun Cleric》(3/2と+1/+1)
4マナ……《チルウィンドのイェティ/Chillwind Yeti》(4/5)
5マナ……《決闘士/Pit Fighter》(5/6)
6マナ……《ボルダーフィストのオーガ/Boulderfist Ogre》(6/7)
7マナ……《戦のゴーレム/War Golem》(7/7)

分類というのは「獣」「マーロック」「海賊」などの分類のことで、シナジーを生むため価値があります。

これらのステータスの合計値を、マナコストごとに合計して並べてみましょう。

0マナ……2点
1マナ……3点
2マナ……5点
3マナ……7点
4マナ……9点
5マナ……11点
6マナ……13点
7マナ……14点

ある程度、きれいな数字が見えてきます。
この数字をもとにすると、仮説Bが打ち立てられます。

1マナ=能力値2点分

以下に、それぞれのマナコスト帯についてのコメントを掲載しておきました。
細かいことですので、1回目に読むときには飛ばして「雄叫びと断末魔」に進むことをお勧めします。

◆0マナ。
0マナコスト帯には《ウィスプ/Wisp》(1/1)など、3体の中立カードがあります。

◆1マナ。
1マナコスト帯のカードは、1/2のミニオンと、2/1のミニオン、1/1のミニオンなどがいます。
《マーロックの襲撃兵/Murloc Raider》がバニラですが、「2/1+分類」となっているため、厳密には無能力とは呼べません。

◆2マナ。
2マナコスト帯では、2/3のミニオンと、3/2のミニオンが中心です。
能力的にバニラのミニオンはいますが「獣」が付与されています。
2マナコスト帯は「2/3または3/2のステータス+特殊能力」という構成のミニオンが多めです。

◆3マナ。
3マナコスト帯にはバニラのミニオンがいますが、能力値が5/1または5/2と、少し変わっていますので、別のミニオンにスポットを当ててみましょう。
《シャタード・サンの聖職者/Shattered Sun Cleric》(雄叫び:味方のミニオン1体に、+1/+1を付与する)は、3/2のカードですが、味方ミニオンに+1/+1を与えます。
ざっくばらんに言って、合計で4/3の強さを保持しているわけです。

◆4マナ。
4マナの《チルウィンドのイェティ/Chillwind Yeti》は4/5のバニラカードです。
別のカードを見てみても、4/5がひとつの基準になっていることが推察されます。
たとえば、《アルガスの守護者/Defender of Argus》は2/3ですが、2体のミニオンに+1/+1と挑発を与えます。
合計で4/5ですね。

◆5マナ。
5マナコスト帯のバニラカードは《決闘士/Pit Fighter》で、5/6です。

◆6マナ。
《ボルダーフィストのオーガ/Boulderfist Ogre》が6/7のバニラカードです。

◆7マナ。
《戦のゴーレム/War Golem》が7/7のバニラカードです。

◆8マナ以降。
バニラカードはありません。

 

◆雄叫びと断末魔。
雄叫びと断末魔では、雄叫びのほうが優れていると言われています。
静寂の効果で打ち消されることがありませんし、なによりすぐに効果が出ます。
これの価値をハースストーンのデザイナーがどのぐらいに見積もっているか、ある2枚のカードを比較して見積もってみましょう。
《初級エンジニア/Novice Engineer》は雄叫びによって、カードを1枚引くことができます。
2マナミニオンであり、ステータスは1/1です。
いっぽう、同じ2マナミニオンの《戦利品クレクレ君/Loot Hoarder》は、断末魔としてカードを1枚引くことができます。そのステータスは2/1です。

この2枚のカード比較により、仮説Dが導かれます。

雄叫び=断末魔+1VP

◆ヒーローのライフの価値。
《骨董品のヒールロボ/Antique Healbot》は、5マナ3/3のミニオンです。
5マナのバニラ・ミニオンのステータスは5/6ですから、能力値には5点の差があります。
この2つのミニオンに与えられたVPが同じであるなら、ヒーローのライフ8点を回復するのに必要なVPは4点ということになります(雄叫びの効果に1VPを振り分けるため、5点ではなく4点です)。
よって、仮説Cが導かれます。

ヒーローのライフ8点=4VP
つまり、
ヒーローのライフ2点=1VP

◆軽いまとめ。
以上によって、以下のように導かれます。

マナ1点=カード1枚=ミニオンの攻撃力2点=ミニオンのライフ2点=ヒーローのライフ4点

これらの数字を分かりやすく管理するため、ミニオンの攻撃力1点を基礎単位とした値として、VP(価値ポイント)を設定したというわけです。
ハースストーンというゲームは、この変換式を基礎として、マナをカードにしたり、カードとマナでミニオンの攻撃力やライフを上昇させたりするゲームなのです。

変換式といっても、常にこの効率でまわるときばかりではありません。
変換効率がいいカードと、悪いカードがあります。
逆に言えば、このVP計算法によって見いだされる値よりも効率のいいカードは良カード、効率の悪いカードは悪カードと考えるわけです。
今回、中立ミニオンを仮説の基礎として用いたのは、それがいちばん標準的なカードの値をとっているだろうと予想したからです。

後半戦に続きます。

この記事を書いた人

sugimotojohn#1445(NA)
sugimotojohn#1445(NA)
アナログゲームライター。
ゲームブックやボードゲーム攻略本を書いて生きています。

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