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ハースストーン

リソースの価値は 延長戦

こんにちは、杉本です。
今回の記事は「リソースの価値は」特別延長戦です。
記事を書いていて、ついでに触れたかったことを書きつづりました。

◆前回の表。
前回、中立ミニオンのVPを、独自の分析にもとづいて表にしました。
下記のものです。

0マナ……2〜2.5VP
1マナ……3〜4VP
2マナ……5〜7VP
3マナ……7〜8VP
4マナ……9〜12VP
5マナ……12〜14VP

この表を眺めていると、あることに気づきます。
0マナ以外の偶数マナのところで、ミニオンのVPが急激に増加していることにです。

たとえば、1マナミニオンは3〜4VPですが、2マナになると5〜7VPと、伸び率が上がります。
これが3マナに差しかかると7〜8VPとなり、伸び悩みます……優秀な2マナミニオンと同じVPなんてことすらあり得ます。
4マナになると、9〜12VPとなります……また伸び率が上がるわけです。
今回は取り扱いませんが、6マナでもミニオンはグンと強くなります。
つまり、偶数マナのミニオンは優秀なのです。

◆偶数マナがカギ。
ハースストーンというゲームには、優秀な仕掛けがいくつもほどこされています。
そのうちのひとつが、この「偶数マナのミニオンが強い」というものです。

かつて世にあらわれ、そして廃れていったいくつかのオンライン・カードゲームには、「先攻後攻の勝率差」問題がありました。
先攻をとったときと、後攻をとったときの勝率が、大きく異なることによって、プレイヤーのモチベーションに影響が生まれるというものです。「先攻とったら勝ちのゲーム」と、揶揄されていました。

ハースストーンは、この問題を小さくしています。
清水龍之介(敬称がないのは私たちが昔からの友人だからです)と話したとき「ハースストーンでは先攻と後攻の勝率が近いゲーム」と言っていました。
それを成立しているシステムが「カード枚数の差」と「コイン」なわけですが、これに加えて上記のような要素、つまり、偶数マナのミニオンが強く、奇数マナが弱い点が挙げられると思われます。
もう少し、これを詳しく説明します。

◆後攻での勝率を上げる方法。
後攻のプレイヤーが先攻プレイヤーに追いつく有効な方法は、後攻プレイヤーにしかないもの──コイン──を使うことです。
それは、具体的には、強いカードを1ラウンド早く出すということです。
では、強いカードがあるマナコスト帯とは、どこでしょうか。
そうです、先ほど触れた偶数マナのコスト帯です。

後攻プレイヤーが先攻プレイヤーに追いつくプレイのコツは、コインを「強いカードをより早く出す」ために使うことです。
そして、強いカードがあるマナコスト帯は偶数なのですから、2マナコストのミニオンを出すために第1ラウンドでコインを使ったり、4マナコストのミニオンを出すために第3ラウンドでコインを使ったりするプレイが、有効な動きになります。

ハースストーン特有の「後攻にコイン」のシステムと、「ミニオンの強さがマナと正比例していない」システムとの間にはシナジーがあるのです。

◆弱い者いじめか、強い者を倒すか。
もし、たとえば3/2のミニオンと2/3のミニオンがいるとしたら、両者の力はどちらが上なのでしょうか。

答えは、4/3に対しては3/2が強く、攻撃力2以下のミニオン(2/2や2/1)に対しては2/3のほうが強い、です。
もう少し、詳しく掘り下げましょう。

◆カードを使わず、使わせる。
ハースストーンというゲームは、資源(マナやカード)を使って相手をボコボコにするゲームです。相手がマナとカードを消費して召喚したミニオンをムダにさせれば、自然と勝ちは転がり込んできます。
ですから、たとえば、4/3のミニオン(9VPの価値があります)を3/2(7VPです)で倒せば相打ちで、2VPほど相手のほうの資源のムダが大きいわけです。
2/2のミニオン(6VP)を2/3(7VP)で殴れば、2/3だけが2/1(5VP)になって生き残るので、相手は6VPの、自分は2VPの損失となり、相手のムダのほうが4VP大きいわけですね。

相手のロスを大きく、自分のロスを小さくする目的で、このような破壊は行われます(トレードと呼ばれます)。
トレードがどのぐらい得であるか、VPは明確化する役割を担うことができます。

◆まとめ。
このように、VPという概念は、分析を行ううえでいろいろと役に立ちます。
ひとまとめの数値としてさまざまな要素を一元化するという行為が、
概念をより理解しやすくしてくれます。

この方法はもちろん完璧なものではありませんが、カード評価に役立ちます。
マナコストのわりにVPが高いカードは、いまの環境で活躍していなかったとしても、潜在的な力は高いといえます。
たとえば、この2016年の春に環境が変化します。
そのとき、潜在能力が高いカードを正確に把握していれば、いち早く優れたデッキ構築をできるかもしれないのです。

よかったら、活用してみてください。

それではまた。

この記事を書いた人

sugimotojohn#1445(NA)
sugimotojohn#1445(NA)
アナログゲームライター。
ゲームブックやボードゲーム攻略本を書いて生きています。

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